ドラマ『深夜食堂』の国際展開

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 ちょっとハマッたように思います。繁華街の路地裏で、深夜0時から朝の7時まで営業している“めしや”が舞台のドラマ『深夜食堂』、CSの一気見放送を録画して、ドラマのシリーズ3まで見終わりました。短編小説のような1話完結のストーリーで、様々な客の人間模様を描きます。脇役として演技力を鍛えた俳優のキャスティングがドラマとしての味の決め手だと感じました。

 マンガ原作のテレビドラマ化、さらに映画化もされています。もう死後になっているようにも思いますが、いわゆるメディアミックスの成功例です。今時のメディアミックスですから、韓国版が制作され、さらにネット配信専用のドラマが制作されて、世界に発信されています。

 もともとは深夜枠のドラマでした。それがじわっと人気が出て、世界市場に打って出る形になっています。巨額な宣伝費をかけて世界市場で儲けようとするハリウッド映画でなくても、コンテンツとしての魅力がある作品であれば、飛躍の可能性が出てくるわけです。ドラマの内容は純日本風な素材を使っていますが、そのドラマが国際性を持つところに、ワールドワイドなメディアであるインターネットの時代を感じさせられました。

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# by take-marupon | 2017-09-14 01:17 | 映画・ドラマ・音楽 | Comments(0)

夏季集中授業「ニュースから学ぶ現代社会」

 今年も文理学部客員教授の池上彰さんとのオムニバス形式で開講しました。初日の池上さんの講義のテーマは、「トランプ現象と一国主義」をはじめとする国際情勢についてでした。学生たちにとって「なるほど!」「そうだったのか!」と感じることの連続だったと思います。

 2日目は学生が「気になる出来事、考えさせられたニュース」をテーマにしたプレゼンをして、池上さんから一人一人に対してアドバイスをしていただきました。異常気象、ブラックバイト、フェイクニュース、市長選挙の低投票率、死刑制度、留学生の就職活動などなど、とても幅広い問題が取りあげられました。どんなテーマであっても、瞬時に的確なコメントが出てきて、私にとって「さすが!」「脱帽!」と感じることの連続でした。
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# by take-marupon | 2017-09-06 01:16 | 授業科目 | Comments(0)

戦後ゼロ年、戦後72年

 私は1957年生まれです。戦後12年という時点です。幼い頃の記憶の中には、「戦後の日本」を感じさせるものがあります。浮浪者のような汚れた服を着た傷痍軍人、未舗装の道路に残された馬糞、そしてバラックと呼ばれていたトタン屋根の家。子どもの頃の貧しい生活の中に、そうした記憶が刻み込まれています。

 少し大きくなってから、小学4年か5年頃の記憶に、アメリカに関わるものがあります。沖縄がまだ日本に返還されていなかった1960年代の出来事です。沖縄のアメリカ人の少年野球チームが私の故郷である伊勢の少年野球チームとの交流のためにやってきました。そのチームのアメリカ人の少年2人か3人がホームステイをしていた友人の家に遊びに行きました。

 もちろん英語を話せるわけではなく、何をして遊んだのか、どういう話をしたのかは覚えていません。ただ、何かのきっかけで、アメリカ人の少年がコインを投げて、私たち日本の少年がそのコインを争って拾うという場面が生じたのです。同じ年代の少年です。当時1ドルが360円だったにせよ、1セントとか10セントとかのコインの価値はわずかなものです。記念のプレゼントならば、一人一人に手渡せばよいことです。

 上からコインを投げて、日本人の少年たちがそれを欲しがって争う。その様子を見ることで浮かぶ笑い顔。私は悲しい気持ちになって、我にかえって、コインを拾う争いから離れました。屈辱という言葉はまだ知らなかったと思います。ただ悲しいとしか表現できない気持ちでした。

 「戦後ゼロ年 東京ブラックホール」を見て、あの時の悲しい気持ちの背景にあった日本社会の状況を理解することができました。占領軍としてのアメリカと日本政府との関係、いったんは公職を追放されたものの許された政治家や旧日本軍の幹部たち、そして政商と呼ばれるフィクサーたち、そうした人物が暗躍した“ブラックホール”状態の東京、そして厳しい局面をなんとか乗り越えようとした庶民のエネルギー。

 歴史を真摯に見つめることは、今を生きる上で大切な営みです。例えそれが、心地よくない出来事であっても、歴史から目を背けたり、覆いを被せて見えないようにしたりするべきではありません。この番組を見て、私は認識を新たにすることがたくさんありました。醜い出来事であっても過去の出来事を認識した上で、あるいは認識したからこそ、今の日本の暮らしを大事にしたいと思います。

 「戦後ゼロ年 東京ブラックホール」は戦後72年に「戦争と平和を考える」番組のいわば締めくくりと言えるでしょう。普段見聞きする機会が少ない題材を扱った内容の面でも、デジタル技術を駆使した手法の面でも秀逸な番組です。今夜(火曜深夜、23日(水)午前0時10分~)再放送されます。
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# by take-marupon | 2017-08-22 13:26 | つぶやき | Comments(0)

戦争と平和を考える

 “戦争と平和”を考える番組。戦後72年の今年も、NHKが20本を超える番組を制作・放送しています。その中から、これまでに6本を見ました。いずれも、しっかりした取材に裏打ちされた心に響く内容のドキュメンタリーでした。

NHKスペシャル「原爆死~ヒロシマ 72年目の真実~」
NHKスペシャル「本土空襲 全記録」
BS1スペシャル「なぜ日本は焼き尽くされたのか~米軍幹部が語った“真相”~」
NHKスペシャル「731部隊の真実~エリート医学生と人体実験~」
NHKスペシャル「証言ドキュメント 忘れられた戦場~樺太・40万人の悲劇~」
NHKスペシャル「戦慄の記録 インパール作戦」

 戦争は人の心を破壊してしまうものだと改めて感じました。何故こんなに残酷なことができるのだろう?何故人としてあり得ない言動をしてしまうのだろう?それは、平和な暮らしを享受している私たちには考えられない状況を戦争がつくってしまうからだと考えています。もし、戦場に立たされたらどうだろうかと自問すると、自分が良心を持ち続けることができるのか自信が持てません。だからこそ、戦争を始めないようにしたいと思うのです。

 毎年この時期に、NHKは“戦争と平和”を考える番組を放送しています。私が見る限り、真摯な姿勢で制作された番組がほとんどです。しかし、ツイッターで番組の反響を検索してみると、ステレオタイプな罵詈雑言を浴びせているものを見かけます。そうした反応を見ると、事実を発掘して伝えても聞く耳を持たない人がいることをとても悲しく思います。

 ネット上では、強い主張を一方的に展開する人の言説が見かけ上、大きな勢力のように感じる場合があります。そういう誤解を生まないようにするためにも、“戦争と平和”を考える一連の番組は見る価値のある秀作が揃っていると書き記しておきたいと思います。

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# by take-marupon | 2017-08-15 21:55 | つぶやき | Comments(2)

社会学演習の合宿

 8月3日から5日の2泊3日で、山中湖セミナーハウスに行ってきました。テレビ番組を視聴しての意見交換、企画提案のプレゼン、そしてグループワーク。合宿で集中したからこその濃い時間だったと思います。3日目の帰り際に課した作文のテーマは「私の希望」、2年生の夏休み前の時期に、将来の進路について考える機会として設定しました。卒業後の仕事や志望する会社については、まだ固まっていないにしても、希望を考える事自体が充実した学生生活につながることを期待しています。
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# by take-marupon | 2017-08-07 12:29 | 社会学演習 | Comments(0)

山中湖と富士山

 演習の合宿で山中湖セミナーハウスに行きました。ゼミ1期生の提案で夏合宿を始めて10年。夏場は富士の勇姿を眺める機会は少ないのですが、今朝は早起きの甲斐がありました。短い時間でしたが、晴れ間が広がり、夏景色の富士を楽しみました。
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# by take-marupon | 2017-08-05 16:46 | 散策・自然 | Comments(0)

60歳

希望の定義
Hope is a Wish for Something to Come True by Action.
                 玄田有史著『希望のつくり方』より

  60歳の誕生日に、「行動によって実現可能なものを欲しいという気持ち」を持って、懸案を一つ片付けました。残りの人生を心穏やかに過ごすための終活の第一歩とも言えるかもしれません。

   もう一つ60歳の誕生日にやったことは、「にっぽん縦断こころ旅」2017年春の旅の最終週となる北海道の4本の一気見でした。火野正平さんの「人生下り坂最高!」の言葉を胸に、無理をすることなく、でも可能な限りアクティブに見聞を広げていきたいと思っています。
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# by take-marupon | 2017-07-24 01:13 | つぶやき | Comments(0)

ビストロ中瀬2017年夏

 ゼミの3期生と4期生が研究室に遊びに来てくれました。4月に新しい本館に引っ越して、研究室が少し広くなりました。10人余りが机を囲んでの焼き肉です。おめでたい近況報告もあって大いに盛り上がりました。 

 卒業して6~7年のOB・OGの仕事の話を聞くと、「働き方改革」がそれぞれの職場で話題になっていることを実感しました。一気には変わらなくても、これから着実に進んでいくように思います。 

 本館1階にあるラーニングスクエアでの記念写真も撮りました。新本館はちょっといい感じです。OB・OGの皆さん、遊びに来て下さい。
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# by take-marupon | 2017-07-08 22:15 | ゼミ関連 | Comments(0)

ハイドリヒを撃て!

 エンスラポイド作戦という名前を聞いて、「それ知ってる!」と反応する人は少ないと思います。私も最近知りました。史実をもとにつくられた映画の試写を見る機会があったからです。ナチス・ドイツの幹部の暗殺事件を題材にした『ハイドリヒを撃て!』がその映画です。暗殺作戦の暗号名がエンスラポイド作戦、日本語に訳すと「類人猿作戦」なのだそうです。  

 舞台はヒトラーのドイツに占領されていたチェコ、暗殺事件が起きたのが1942年の5月。日本がイギリスとアメリカに宣戦布告をした太平洋戦争の勃発の翌年のことです。そのころチェコスロバキヤという国がどうなっていたのか、世界史で学んだ記憶がありません。もう忘れてしまっただけかもしれませんが…  

 今回、映画を見て、ヒトラーに刃向かうことが、どんな代償を伴う行為だったのかを改めて認識しました。軍事独裁の圧政のもとで、抵抗運動を続けることがどんなに大変なことだったのか、それを理解できたことが私にとって映画を見た収穫でした。  

 映画は8月12日(土)から新宿武蔵野館ほかで順次公開されるそうです。ふだん触れる機会の少ない国の史実であり、馴染みのない題材ではありますが、いろいろと考えさせられる経験になると思います。
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# by take-marupon | 2017-07-06 00:57 | 映画・ドラマ・音楽 | Comments(0)

都議選で考えたこと

 私たちは小学生の頃から、投票によって学級委員や児童会の役員を決める経験を重ねてきています。そして18歳になったら自動的に選挙権を得て、頼んだわけでもないのに投票所入場券が送られてきます。多くの人が民主主義の考え方を可能にするシステムとしての選挙について、あるのが当たり前のものとして受けとめていることでしょう。空気や水が手に入るのが当たり前と感じるのと同じように、選挙、そして民主主義は当たり前のことと感じていると思います。当たり前だから、ありがたみもあまり感じない状態なのではないでしょうか。 

 東京都議会議員選挙の結果は、政党の勢力図を大きく変えました。自民党の歴史的大惨敗は、自民党の政治家たちの驕り、安倍政権の傲慢な手法に対して、有権者が示した反発だったと言えるでしょう。主権を持っている有権者が、選挙を通じて政治家たちに意思表示ができること、それは選挙のありがたみ、選挙の意義と言えます。 

 ただし、今回の選挙結果として、小池知事を支える都民ファーストの会が大躍進したこと自体が正しい選択だったかどうかは分かりません。反自民の風を受けて大量の新人議員が誕生したことで、議会改革が進み、有権者が納得できる都政運営になるかもしれません。あるいは、議員としての資質や能力に乏しい新人たちの言動が有権者を失望させるかもしれません。つまり選挙によって正しい選択ができるという保証はないのです。 

 かつて、ナチス党を率いたヒトラーは選挙によって議席数を増やすことで政権を担うことができました。有権者がナチス党を支持した結果です。もちろん、「だから選挙は意味がない」ということでは決してありません。選挙という制度があるだけでは、民主主義は実現できないと言いたいのです。選挙の投票によって、民主主義を破壊する独裁政権を誕生させることもあり得ることを歴史は示しているのです。 

 ここで考えたいのは、有権者が選挙という制度を使いこなすための資質を持っているかどうかの問題です。民主主義を担っているのは、選挙で選ばれた政治家ではなく、選挙権を持っている有権者自身です。自分たちが、担い手であると自覚できているかどうかが重要なのだと思います。 

 もしも今後、都民ファーストの会の新人議員たちの言動に失望することがあったとしたら、自分たちの選択に問題があったのだと受けとめて、次の選択に生かすこと、そうしたことの積み重ねによって、選挙という制度を使いこなすための資質を高めていければよいのだと考えています。
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# by take-marupon | 2017-07-04 11:34 | 政治とジャーナリズム | Comments(0)